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SCMパッケージソフト 開発勉強日記です。 SCM / MRP / 物流等々情報を集めていきます。
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市場を立ち上げるために開かれた環境を整備する


日本パレットレンタル 社長 山崎 純大氏に聞く


 Gen 2準拠のUHF帯対応無線ICタグを利用したパレットのレンタル事業に乗り出す。ICタグ付きパレットを武器に、サプライチェーン全体の物流業務の効率化を目指す。そのためには、ユーザーを囲い込まない環境を整備する必要があるという。

─ICタグシステムを利用したパレットのレンタル事業に乗り出した理由を教えてほしい。


山崎 純大氏
1953年10月神奈川県生まれ。81年3月学習院大学法学部卒業後、同年4月日本パレットレンタル入社。97年4月営業部次長、2001年4月営業開発部長、同年9月取締役マーケティング部長、03年4月同営業本部統括、05年4月専務営業本部長などを経て、06年6月から現職。
 わが社が手がけるパレットのレンタル事業には、業務プロセス全体が見えないという問題がある。「どのユーザーにいくら貸したか」、「どのユーザーからどれだけ戻ってきたか」という入り口と出口の部分では数量を管理している。しかし、貸してから戻ってくるまでの間は、どこでどれだけのパレットが流通しているかが正確につかめない。

 そのためかなりの数のパレットが、サプライチェーンの途中でなくなってしまう。業務プロセスを「可視化」(見える化)して、こうした無駄をなくそうというのが一つの目的だ。

─実際にどの程度のパレットが、行方不明になっているのか。

 わが社の場合、パレットの年間保有量は約600万枚で、約30万枚(約5%)が行方不明になっている。金額ベースでいうと、約15億円に達している。パレットの紛失率を下げることで、ユーザー企業にもメリットがある。パレットにICタグを張り付け、数量管理から個体管理に切り替えることで、パレットの紛失や滞留を減らすとともに、サプライチェーン全体の物流業務を効率化したい。

─「Gen 2」に準拠したICタグを採用し、データの管理システムを「EPCグローバルネットワーク」に対応させる理由は。

 フォークリフトに載せたパレットのICタグを移動中に読むといった利用場面を考えると、読み取り距離が長いUHF帯ICタグの中でも、最新規格のGen 2に準拠した製品が最適と考えた。また、世界中を流通するパレットの動きをリアルタイムで管理するため、データ管理のプラットフォームは国際標準のEPCネットワークに対応させた。

─今後の事業展開は。

 現在ASPサービスで提供しているWebベースの物流機器管理システム「epal」を今年6月に、EPCネットワークに対応させた。これで、ICタグ経由で収集したデータを、サプライチェーン全体の関係者が共有できるようになった。

 2006年度中には、Gen 2準拠のICタグを取り付けたパレットのレンタルサービスを開始する。今年10月には、第1号のシステムが動き始める見通しだ。ICタグを取り付けたパレットは、2007年度に約5万枚を投入する。

 2007年にはさらに、パレットに載せた荷物をリアリタイムで管理するシステムを、ASPサービスの形で提供する。パレットのICタグと荷物の情報をひも付けて、物流センターや小売店における入出荷検品やピッキング検品などの効率化や精度向上を目指す。2010年にはすべてのパレットにICタグを取り付け、Gen 2準拠のICタグを物流効率化のキーデバイスにしたい。

─そのためには何が必要か。

 2億円を投じて2006年4月に、実験センター(イノベーションセンター)を開設した。ICタグシステムの導入を検討しているユーザー企業が、実際の物流現場を再現して実験できる環境を用意した。新技術の黎明(れいめい)期には、メーカーやベンダーがユーザー企業を囲い込むのではなく、だれでも自由に利用できるオープンな環境を整備する必要があると考えている。

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