忍者ブログ
SCMパッケージソフト 開発勉強日記です。 SCM / MRP / 物流等々情報を集めていきます。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 今、流通業界を中心に注目が集っているのが、ECRである。ECRとは、Efficient Consumer Responseの略で、米国繊維業界のクイック・レスポンス(QR)とともに米国流通業界が取り組んでいるサプライチェーン・マネジメントの考え方にもとづいた新しい情報システム活用の考え方である。
 米国流通業界は、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ディスカウントストアなどさまざまな業態の小売り業を生み出してきた。そして、その成長過程の中で新しい情報活用のスタイルも生み出してきている。たとえば、急成長を続けるウォルマートの基盤の1つは衛星通信を駆使したネットワーク・システムであり、さまざまな取引会社とのネットワークにあるといわれる。
 そうした流れの中で関心が高まっているのがECRである。
 ECRとは、EDI(Electronic Data Interchange/電子データ交換)をベースにして、業種の境界を超えてデータを交換することにより、物流の迅速化や在庫の削減、タイミングを逃さない最適な生産を実現することを基本的な目的としている。
 かつてのSISが「囲い込み」という自社単独で競争力を高めようという考え方に基づいていたのに対し、ECRはたとえば製造・配送・小売りという異なる業種の会社がパートナーとして競争力を高めようという考え方であり、バーチャル・コーポレーションと同様の考え方の上に立っているといえる。
 さて、ECRを情報システムの技術面でみれば、その重要な要素はPOSとEDIである。
 販売情報という最も基本的なデータはPOSによって把握され、それが在庫情報や製造情報にリンクされる。そのリンクの部分の核となるのがEDIである。小売りで発生した販売データを配送業者や製造業者に対して迅速に伝達し、適正在庫、適正生産につなげ、販売機会の損失をなくす。
 製造業者にとっては、EDIによって生産計画や資材発注などのシステムと販売データとをつなげていけば、販売実績や需要に合わせた無駄のない資材発注と製造が行えることになる。
 また、配送・物流を担う流通業者にとっても倉庫スペースの有効活用や車両の効率的な運用を行えるようになる。情報の活用度によっては、製造と販売の間に位置する流通業の立場を強化することにもつながっていくことも考えられる。
 小売りでは販売機会損失を未然に防ぐとともにローコスト・オペレーションを実現する。こうした各社にとってのメリットを実現する仕組みがECRである。
 ECRは、米国の加工食品業界で使われ始めている言葉である。それに対して、繊維業界ではクイック・レスポンスという言葉が使われている。業界が異なり、言葉が異なるという面はあるがそのめざすところは共通しているといえる。
 それは、ネットワークを活用することによって業種を越えた戦略同盟を実現し、コスト削減を進めながら消費ニーズに迅速に応えようということである。
 ECR、あるいはEDIの活用では米国が先行しているが、日本でも同様の動きが出始めている。
 たとえば、ある金型部品商社ではパソコン通信サービスを利用して部品メーカとのEDIを行っている。また、食品流通会社では食品メーカとのEDIに乗り出し、ECRを実現しようとしている。
 このように、日本でもEDIを核にしたネットワークがビジネスの根幹をなす時代を迎えつつある。その象徴が米国流通業界で生まれたECRという言葉だろう。
 今後は、企業間のデータ交換でインターネットが重要な役割を果たすことになるだろう。インターネットはセキュリティ面で課題があるとされるが、技術的な面ではファイアウォールなどの対策ができており、インターネット上で形成されるエレクトロニック・コマースでさまざまな電子取引がなされていくことが考えられるだろう。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
+カウンター

アクセスランキング
フリーエリア
アクセス解析
フィードメータ
人気ブログランキング - SCMパッケージソフト 開発勉強日記
現在の訪問者
忍者ブログ [PR]