SCMパッケージソフト 開発勉強日記です。
SCM / MRP / 物流等々情報を集めていきます。
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新日本製鐵株式會社
新日鉄ソリューションズ株式会社
自動車鋼板分野における発注から納入までの一貫した
サプライチェーンマネジメントシステム構築のため、
Webアプリケーションを新規開発。
バッチ系プログラム開発にMicro Focus Net Expressを採用。
Highlights
Business
新日鉄ソリューションズ株式会社は、新日本製鐵株式會社エレクトロニクス・情報通信事業部と新日鉄情報通信システム株式会社が事業統合して誕生したシステムインテグレータ。製鉄業で培った経験と高度なIT力を活かし、先進的なソリューションビジネスを展開している。
Challenge
2001年春、新日鉄は自動車メーカー最大手のトヨタ自動車株式会社との間に自動車鋼板SCMシステム構築を決断し、翌年春のカットオーバーに向けて走り出すことになった。開発担当事業者である新日鉄ソリューションズにとって、実質的な開発期間は7ヶ月間ほどしかなかった。
Solution
全体で数十万ステップに及ぶこのWebアプリケーションを、短い時間の中で作り上げるために、同社は、オンライン系プログラムに関してはJavaを用い、バッチ系プログラムには高いプログラム品質を確保する意味でCOBOLを用いるという選択をした。同社内でのMicro Focus製品利用実績から、今回COBOL統合開発環境としてNet Expressが採用された。
Results
新システムは、2002年5月から予定どおりサービスを開始し、製鉄所における鋼材と二次加工センターの加工資材の注文、生産進度、品質などの情報をリアルタイムに近い頻度で入手可能になった。従来は情報収集に数日はかかっており、電子化によって大きなメリットが享受されている。
製鉄業で培った経験と高度なIT力を活かして先進的なソリューションビジネスを展開している新日鉄ソリューションズ株式会社は、自動車メーカーとのSCMを確立したい新日鉄のため、Webアプリケーション開発を担当しました。
高いプログラム品質を確保する意図から、バッチ系プログラム開発にMicro Focus Net Expressを採用。短期開発ながら、安定度の高いWebアプリケーション構築に成功しました。
●The company
新日鉄ソリューションズ株式会社は、21世紀とともにスタートしたシステムインテグレータです。新日本製鐵株式會社(以下、新日鉄)エレクトロニクス・情報通信事業部と新日鉄情報通信システム株式会社が2001年4月に事業を統合して誕生しました。
製鉄業で培った経験と高度なIT力を活かし、オープン系システムインテグレータとして、ユーザーサイドに立ったソリューションの提案が同社の強み。また、オラクル社をはじめとする欧米企業との戦略的提携や商品の活用、システム研究開発センターが保有する独自のIT力などにより、先進的なソリューションビジネスを展開しています。
●The challenge
同社は、グループ会社である新日鉄の情報システム開発も担当しています。そこでのテーマの一つにサプライチェーンマネジメントの確立がありました。
今日、商品の消費サイクルはどんどん速くなっています。日本の製造メーカーはこれまで数ヶ月先の需要を見込みで生産してきたのですが、それでは実需にそぐわなくなってきました。ヒット商品が出たらすぐに増産体制に入れるよう、またその逆の現象にも即応できるよう、メーカーとサプライヤーとの間で緊密なサプライチェーンネットワークを構築し、情報を迅速にやりとりする必要がありました。またこれは、ニーズに合わせた生産体制によって余分な在庫を減らし、鋼材生産のリードタイムを削減するという意味でも重要なことでした。
2001年春、新日鉄は自動車メーカー最大手のトヨタ自動車株式会社との間に自動車鋼板SCMシステム構築を決断し、翌年春のカットオーバーに向けて走り出すことになりました。開発担当事業者である新日鉄ソリューションズにとって、種々の段取りを考えると実質的な開発期間は7ヶ月間ほどしかありませんでした。
自動車鋼板SCMシステム概略図
●The solution
自動車鋼板SCMシステムは、メーカーや商社との間で注文情報、使用予定情報、納入依頼情報、二次加工センターや製鉄所の間で在庫情報、仕掛情報などをやりとりするWebアプリケーションです。いわゆる情報一元管理システムで、自動車鋼板マーケットでは初めての試みとなります。
全体で数十万ステップに及ぶこのWebアプリケーションを、短い時間の中でどう作り上げるか。その課題に対して、新日鉄ソリューションズ株式会社 鉄鋼・ソリューション事業部 企画設計第一部 企画・設計グループ シニア・システムエンジニア 奥山秀人氏は、次のような解決策を導き出しました。
オンライン系プログラムに関しては、インターネットの世界で広く用いられ、同社内でも実績のあるJavaを用いる。
オンライン系プログラムの2倍の分量があるバッチ系プログラムは、高い品質が要求されることからCOBOLを用いる。
「自動車鋼板SCMシステムはB2Bアプリケーションなので、高いプログラム品質が要求されます。当事業部ではCOBOLを用いた品質保証活動の実績が豊富であり、短期開発であっても要求レベルを満たすプログラムが作れることを確信することができました。そのためにバッチ系プログラムの開発にはCOBOLを選択しました」(奥山氏)
「COBOLはプログラマーを問わずにほぼ均質なプログラムを作ることができます。品質を確保するという観点からも、COBOLの活用は不可欠でした」新日鉄ソリューションズ 鉄鋼ソリューション事業部 企画設計第一部 企画・設計グループ 服部仁氏もこう語ります。
同社は、高いプログラム品質を確保するためには開発ツールの選択が重要と考えており、その中で今回、Micro Focus Net Expressが採用されました。その理由は、同社内ですでにMicro Focus COBOLやMicro Focus Server Expressの採用実績があって評価を得ており、その完成度が類推できたからだそうです。
実際に使用した感想を、服部氏は開発チームから次のように聞いています。「一番多かった声は、デバッガが使いやすいということでした。GUIのよさが生かされていてエラーポイントがよくわかるため、デバッグの効率はとても高かったようです。もう一つは、Net ExpressによってWindows上で単体テストまで終えてしまえることですね。その後に品質のかたまったプログラムでUNIX上のServer Expressによる総合テストが行えたことは、プロジェクトをスムーズに進める上で助かりました」
その他、コーディング支援機能が整っているため、今回のようにスクラッチからのスタートで大量のコーディングが発生する開発においては、生産効率の向上に大いに貢献したとのことです。また、作成したアプリケーションの処理性能は期待以上に高速で、満足できるものとなりました。
自動車鋼板SCMシステムは、COBOLとJavaで開発されたWebアプリケーションですが、プログラム上で両言語が密接に連携する場面はありません。
「生産効率や人材リソースを考え、適材適所でCOBOLとJavaを選択しましたが、本来はまったく性格の異なる言語。短期開発で安定した稼動を得るためには、あえて連携させない方がいいと判断しました」(奥山氏)
●The result
新システムは、2002年5月から予定どおりサービスを開始しました。現在は、製鉄所における鋼材と二次加工センターの加工資材の注文、生産進度、品質などの情報をリアルタイムに近い頻度で入手可能になりました。システム導入効果について新日鉄では、「これまでこうした情報は電話やFAXを使って収集されており、各種調整業務を含めると数日はかかっていました。それが瞬時にわかるようになったのですから、このメリットは非常に大きいものがあります。」と、高く評価されています。
すでに開発は第二次フェーズに入っており、今秋カットオーバーの予定となっています。ここで付加されるのは一貫最適システム。受けた注文に関して、納期、生産効率、鋼材の歩留まりといったさまざまな観点から最適な生産プロセスをシミュレーションできるというもので、これが完成するとますますサプライチェーンの電子化・自動化が進むと期待されています。また、第二次フェーズではCOBOLとJavaのプログラム連携も検討されています。
自動車鋼板SCMシステムは第二次フェーズ開発以降も、機能追加が順次行われていきます。その一方で、新日鉄ソリューションズでは他の産業向けのSCMシステムの開発にも着手されていく意向です。服部氏は今後の方向性をこう語りました。「これは新日鉄と取り引きされているさまざまなメーカーに対して、製品納入までの動きを電子化で整えていこうという取り組みの一環。これからも後続計画が次々と登場することでしょう」
製造業で幅広く利用される汎用資材である鉄を、より迅速に、より柔軟な生産体制で届けたいという思いから、今日も大規模なSCMシステム開発が進められています。
新日鉄ソリューションズ株式会社
自動車鋼板分野における発注から納入までの一貫した
サプライチェーンマネジメントシステム構築のため、
Webアプリケーションを新規開発。
バッチ系プログラム開発にMicro Focus Net Expressを採用。
Highlights
Business
新日鉄ソリューションズ株式会社は、新日本製鐵株式會社エレクトロニクス・情報通信事業部と新日鉄情報通信システム株式会社が事業統合して誕生したシステムインテグレータ。製鉄業で培った経験と高度なIT力を活かし、先進的なソリューションビジネスを展開している。
Challenge
2001年春、新日鉄は自動車メーカー最大手のトヨタ自動車株式会社との間に自動車鋼板SCMシステム構築を決断し、翌年春のカットオーバーに向けて走り出すことになった。開発担当事業者である新日鉄ソリューションズにとって、実質的な開発期間は7ヶ月間ほどしかなかった。
Solution
全体で数十万ステップに及ぶこのWebアプリケーションを、短い時間の中で作り上げるために、同社は、オンライン系プログラムに関してはJavaを用い、バッチ系プログラムには高いプログラム品質を確保する意味でCOBOLを用いるという選択をした。同社内でのMicro Focus製品利用実績から、今回COBOL統合開発環境としてNet Expressが採用された。
Results
新システムは、2002年5月から予定どおりサービスを開始し、製鉄所における鋼材と二次加工センターの加工資材の注文、生産進度、品質などの情報をリアルタイムに近い頻度で入手可能になった。従来は情報収集に数日はかかっており、電子化によって大きなメリットが享受されている。
製鉄業で培った経験と高度なIT力を活かして先進的なソリューションビジネスを展開している新日鉄ソリューションズ株式会社は、自動車メーカーとのSCMを確立したい新日鉄のため、Webアプリケーション開発を担当しました。
高いプログラム品質を確保する意図から、バッチ系プログラム開発にMicro Focus Net Expressを採用。短期開発ながら、安定度の高いWebアプリケーション構築に成功しました。
●The company
新日鉄ソリューションズ株式会社は、21世紀とともにスタートしたシステムインテグレータです。新日本製鐵株式會社(以下、新日鉄)エレクトロニクス・情報通信事業部と新日鉄情報通信システム株式会社が2001年4月に事業を統合して誕生しました。
製鉄業で培った経験と高度なIT力を活かし、オープン系システムインテグレータとして、ユーザーサイドに立ったソリューションの提案が同社の強み。また、オラクル社をはじめとする欧米企業との戦略的提携や商品の活用、システム研究開発センターが保有する独自のIT力などにより、先進的なソリューションビジネスを展開しています。
●The challenge
同社は、グループ会社である新日鉄の情報システム開発も担当しています。そこでのテーマの一つにサプライチェーンマネジメントの確立がありました。
今日、商品の消費サイクルはどんどん速くなっています。日本の製造メーカーはこれまで数ヶ月先の需要を見込みで生産してきたのですが、それでは実需にそぐわなくなってきました。ヒット商品が出たらすぐに増産体制に入れるよう、またその逆の現象にも即応できるよう、メーカーとサプライヤーとの間で緊密なサプライチェーンネットワークを構築し、情報を迅速にやりとりする必要がありました。またこれは、ニーズに合わせた生産体制によって余分な在庫を減らし、鋼材生産のリードタイムを削減するという意味でも重要なことでした。
2001年春、新日鉄は自動車メーカー最大手のトヨタ自動車株式会社との間に自動車鋼板SCMシステム構築を決断し、翌年春のカットオーバーに向けて走り出すことになりました。開発担当事業者である新日鉄ソリューションズにとって、種々の段取りを考えると実質的な開発期間は7ヶ月間ほどしかありませんでした。
自動車鋼板SCMシステム概略図
●The solution
自動車鋼板SCMシステムは、メーカーや商社との間で注文情報、使用予定情報、納入依頼情報、二次加工センターや製鉄所の間で在庫情報、仕掛情報などをやりとりするWebアプリケーションです。いわゆる情報一元管理システムで、自動車鋼板マーケットでは初めての試みとなります。
全体で数十万ステップに及ぶこのWebアプリケーションを、短い時間の中でどう作り上げるか。その課題に対して、新日鉄ソリューションズ株式会社 鉄鋼・ソリューション事業部 企画設計第一部 企画・設計グループ シニア・システムエンジニア 奥山秀人氏は、次のような解決策を導き出しました。
オンライン系プログラムに関しては、インターネットの世界で広く用いられ、同社内でも実績のあるJavaを用いる。
オンライン系プログラムの2倍の分量があるバッチ系プログラムは、高い品質が要求されることからCOBOLを用いる。
「自動車鋼板SCMシステムはB2Bアプリケーションなので、高いプログラム品質が要求されます。当事業部ではCOBOLを用いた品質保証活動の実績が豊富であり、短期開発であっても要求レベルを満たすプログラムが作れることを確信することができました。そのためにバッチ系プログラムの開発にはCOBOLを選択しました」(奥山氏)
「COBOLはプログラマーを問わずにほぼ均質なプログラムを作ることができます。品質を確保するという観点からも、COBOLの活用は不可欠でした」新日鉄ソリューションズ 鉄鋼ソリューション事業部 企画設計第一部 企画・設計グループ 服部仁氏もこう語ります。
同社は、高いプログラム品質を確保するためには開発ツールの選択が重要と考えており、その中で今回、Micro Focus Net Expressが採用されました。その理由は、同社内ですでにMicro Focus COBOLやMicro Focus Server Expressの採用実績があって評価を得ており、その完成度が類推できたからだそうです。
実際に使用した感想を、服部氏は開発チームから次のように聞いています。「一番多かった声は、デバッガが使いやすいということでした。GUIのよさが生かされていてエラーポイントがよくわかるため、デバッグの効率はとても高かったようです。もう一つは、Net ExpressによってWindows上で単体テストまで終えてしまえることですね。その後に品質のかたまったプログラムでUNIX上のServer Expressによる総合テストが行えたことは、プロジェクトをスムーズに進める上で助かりました」
その他、コーディング支援機能が整っているため、今回のようにスクラッチからのスタートで大量のコーディングが発生する開発においては、生産効率の向上に大いに貢献したとのことです。また、作成したアプリケーションの処理性能は期待以上に高速で、満足できるものとなりました。
自動車鋼板SCMシステムは、COBOLとJavaで開発されたWebアプリケーションですが、プログラム上で両言語が密接に連携する場面はありません。
「生産効率や人材リソースを考え、適材適所でCOBOLとJavaを選択しましたが、本来はまったく性格の異なる言語。短期開発で安定した稼動を得るためには、あえて連携させない方がいいと判断しました」(奥山氏)
●The result
新システムは、2002年5月から予定どおりサービスを開始しました。現在は、製鉄所における鋼材と二次加工センターの加工資材の注文、生産進度、品質などの情報をリアルタイムに近い頻度で入手可能になりました。システム導入効果について新日鉄では、「これまでこうした情報は電話やFAXを使って収集されており、各種調整業務を含めると数日はかかっていました。それが瞬時にわかるようになったのですから、このメリットは非常に大きいものがあります。」と、高く評価されています。
すでに開発は第二次フェーズに入っており、今秋カットオーバーの予定となっています。ここで付加されるのは一貫最適システム。受けた注文に関して、納期、生産効率、鋼材の歩留まりといったさまざまな観点から最適な生産プロセスをシミュレーションできるというもので、これが完成するとますますサプライチェーンの電子化・自動化が進むと期待されています。また、第二次フェーズではCOBOLとJavaのプログラム連携も検討されています。
自動車鋼板SCMシステムは第二次フェーズ開発以降も、機能追加が順次行われていきます。その一方で、新日鉄ソリューションズでは他の産業向けのSCMシステムの開発にも着手されていく意向です。服部氏は今後の方向性をこう語りました。「これは新日鉄と取り引きされているさまざまなメーカーに対して、製品納入までの動きを電子化で整えていこうという取り組みの一環。これからも後続計画が次々と登場することでしょう」
製造業で幅広く利用される汎用資材である鉄を、より迅速に、より柔軟な生産体制で届けたいという思いから、今日も大規模なSCMシステム開発が進められています。
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