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SCMパッケージソフト 開発勉強日記です。 SCM / MRP / 物流等々情報を集めていきます。
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ビジネスを成功させる戦略的システム構築


情報システムが特定の業界に大きな変革をもたらしたコンセプトとしては、SCMと並んでMRP(Manufacturing Resource Planning=製造資源計画)を欠かすことはできないであろう。「必要なときに必要なものを」というジャストインタイムの考え方など、発想においてはSCMと共通する部分が多い。

しかし、一言で製造業といっても多種多様に渡り、業種や製造する商品によってその製造工程も著しく異なる。SCMのように川上から川下までSCMで統一できるというたぐいのものではないので、特に小規模な製造業の中にはシステム化がいっこうに進まない多くの企業があることも事実である。

MRPは紛らわしいことに、狭義のMRP(Material Requirements Planning=資材所要量計画)と広義のMRP(Manufacturing Resource Planning)があり、広義のMRPはある意味で狭義のMRPの反省から生まれた概念であるが、モジュールの一部として狭義のMRPを含むものである。

狭義のMRPと区別する上で、特に広義のMRPをMRP II(エムアールピーツー)と呼ぶこともある。

■狭義のMRP(Material Requirements Planning)

狭義のMRPが登場した時代(1960年頃)はまだ「作れば売れる」時代であり、最終的に消費される商品市場は比較的安定していたといえる。従って狭義のMRPは、一言で言うと「生産計画を基本とし、部品表をもとに展開される資材発注までのロジック」ということになる。

生産計画にて計画された最終製品レベルでの計画を元に、部品構成表を当てはめて資材の総所要量計算をおこなう
在庫、仕掛かり、注文残を差し引くことによって正味所要量計算をおこなう
部品ごとに設定されている要求ロットサイズを用いて手配に適したロットにまとめる
各部品が必要となる期日に対して調達リードタイムを用いてオーダーを作成する
狭義のMRPによって、「経験と勘によってとりあえずオーダーし、実務の段階で調整する」というそれ以前行われていた慣習は改められることになる。しかし、商品ニーズの多様化などによって、新製品の立ち上げや設計変更が増えてくると、柔軟性が保てない、あるいは部品構成表のメンテナンスなど、MRPを維持することに大きな工数がかかる、といったデメリットが指摘されるようになった。

■広義のMRP(Manufacturing Resource Planning)

広義のMRPの必要性が発生したのは、最終的な市場の需要の変動に応じて商品や数量を柔軟に変化させる能力が生産者側に求められるようになったためである。

資材所要量計画=狭義のMRPに加えて、資材以外に労働力配員計画、資金所要量計画、ロット管理、オーダー管理など、製造に必要な資源計画や管理を統合的に行うことをコンセプトとしている。

ただし今日の製造業をターゲットとした統合業務パッケージがMRPを標榜することは少なく、ほとんどがMRP IIをさらに発展させたERP(Enterprise Resource Planning)パッケージとして販売されている。

その範囲に明確な定義がないためにシステムの設計者の意向によってブレが生じるものの、ERPを含むおおむねのパッケージは下記のような方向性を指向している。

生産管理をマーケティング活動との連動で考えること
企業戦略の決定が生産管理を変革すること
製品企画・設計・研究開発の管理
技術予測・市場調査・技術の事前評価の管理
■IT化と製造業

特に生産管理の場合、現状行われている業務をそのままシステム化しようとする試みは、100%失敗すると言われる。というのも、生産管理で扱うデータが刻一刻と変化する動的なデータであるため、現状業務をそのままシステム化しようと思えば、何らかの変化が起こるたびに正確にデータに反映されなければシステムの信頼性は保たれないことになるからだ。

現状肯定型のシステムでは多くの場合、システムを導入したがために発生する膨大な入力の手間に耐えきれず、結果的にデータの信頼性が著しく低下する……という結果に陥りがちである。

従って、すでに複雑化した現状の業務をシステム化するのではなく、業務そのものを単純化する業務改革を同時に行う必要がある。生産管理のシステム化については一般に下記のようなことが言われることが多い。

業務そのものを単純化する
システムで扱う情報は本当に必要なもののみに絞ること
加工されない新鮮な情報を必要としている部署に迅速に伝えること
システム化の目的をはっきりさせ、その目的の実現に集中すること
たとえば、有名なトヨタ自動車のかんばん方式にみられるように、生産工程ごとの情報を管理するのではなく、生産工程の改善によって、管理そのものを不要にしてしまうような考え方が有効なのである。
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