SCMパッケージソフト 開発勉強日記です。
SCM / MRP / 物流等々情報を集めていきます。
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株式会社童夢
レーシングカー開発に必要な短期で高度な設計環境を CAD/CAMだけではなくシュミレーション計算までをIntelliStationで構築
掲載日 2004年06月10日
1978年に発表したスーパースポーツカー「童夢-零」により一躍世界的に有名になった株式会社童夢(以下、童夢)は、レーシングカーの設計、レース活動のほかに、自動車メーカーのモーターショーカー、コンセプトカー、試作車のの受託開発をおこなっています。童夢では、CADシステムの中核としてIntelliStation®を導入。短期間での自動車開発や、レーシングカー・コンストラクターとしての最高峰の技術を支えています。
お客様ニーズ ソリューション 導入効果
将来の展望 お客様情報 用語の説明
製品・技術情報
お客様ニーズ
IntelliStationを使った風洞実験
短期開発のための多機能なCADシステムが必要
童夢が最初のCADシステムとしてCATIA V4を導入したのは88年。90年に、コンピュータ支援による製造システムであるCAM、92年には、CAD上で設計した製品の構造を解析するCAEを導入。以降CADシステムを年々拡充し、現在は設計の100%を3次元CADによっておこなっています。
取締役開発部長の奥明栄氏(株式会社童夢カーボンマジック代表取締役社長を兼任)は、CADの必要性について次のように説明します。
「当社の自動車開発は、非常に短い期間でおこなうことが特徴です。自動車メーカーなら、1年、2年とかかかるような作業を、その半分以下でやる。そのためには、小回りがきく小さな組織の中に、自動車メーカーとほぼ等しい開発機能が必要です。様々な作業を一貫しておこなうためのツールとして、多機能なCADシステムが必須なのです」
童夢では、当初はUNIXを主体としたシステムを使用。CATIA V4の他には、99年にソリッド型の設計ソフトを導入し、CATIAと並行して使用してきました。
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ソリューション
IntelliStationが並ぶ設計室
様々なツールを連携してオペレートできる開発環境
さらに童夢では、CAEに加えて、CFDなども、CADに深くリンクした形でオペレーションしながら設計することが必須となりました。そこで、設計と解析を同じウィンドウの中で扱うことのできるCATIA V5をIntelliStationとともに導入することとなりました。
また、IBMが信頼できるハードウェア/ソフトウェア・プラットホーム・パートナーであったことも、導入にあたってのポイントだったといえます。
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導入効果
株式会社 童夢 取締役開発部長
株式会社 童夢カーボンマジック 代表取締役社長
奥 明栄氏
設計のスピードと品質が向上
従来の方法では、CADで作成したデータをメディアに移し、CAEを専門にやっているオペレーターに解析してもらわなければなりませんでした。さらに解析したデータを戻し、それをもとに設計し直さなければならなかった。そこでは、手間と時間的なロスが発生していたのです。さらに、複数の人間がかかわることで、たとえば、設計者の意図しているところと解析者の意図しているところにずれが生じてしまうこともありました。CATIA V5とIntelliStationの導入により、それらは一気に是正されました。
また、CAEがCADと連携してできることで、設計者が悩む時間がなくなり、経験則に基づいた臨機応変な対応が可能になりました。そのことにより、開発をさらに短期間でおこなえ、品質の向上にもつながったといいます。
さらに、かつては1週間に1度はトラブルに悩まされてきたハードウェアのほうも、IntelliStationにしてからはほとんどトラブルはないそうです。
「便りのないのは良い便りということわざの通り、きわめて完璧な信頼性の元に運用されていますね」(奥氏)
CFDと風洞実験との連携、ラピッドプロトタイプによって、短期に高品質な設計が可能に
童夢の得意とする開発手法として、風洞があります。自動車用模型風洞実験施設の「風流舎」を滋賀県米原町に建造。自動車用の風洞実験施設としては国内最大規模で最新鋭の設備内容を誇っています。
この風洞実験と、IntelliStationによるCFDをリンクさせることで、さらに設計の短縮化と品質向上が図られると言います。
「風洞実験は、数やれば必ず良くなる解析なんですが、それでも見えない部分があるんです。結果は出るんですけども、過程が失われている。その過程は設計している人間が推測するのですが、三次元的な流れというのはなかなか予測しづらいんです。それにCFDを組み込みますと、その過程、現象の解明が容易になるんです。設計者は風洞の結果とCFDで見た可視化された情報を元により的確な判断ができる。そうすることによって、以前は風洞で10種類やっていたものをたとえば3種類ぐらいに絞れるようになった。早く品質のいい結果が出るようになりました」(奥氏)
また、CADのソリッド化によって、立体物をラピッドプロトタイプ(光造形)で作成できるようになったことも大きなメリットです。
「3Dで画面の中で見てましても、やはりスケール感がなかったり、モニターの中で見るといかにも完成されたような形に見えるんだけど、実際ものができてみたらここはもっと軽量化できるということが多々あります。今まで一発勝負だったものを、一度形を作ってみて眺めることによって、もう1ステップ短い時間の間に向上させることができます」(奥氏)
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将来の展望
走らずに車両の運動を解析するプログラムを構築
童夢では、現状のスタイルの中で増強をおこなっていくことに加え、今後の課題として、走らずに自動車にかかる力を求める「車両の運動解析プログラム」の構築を予定しているといいます。
奥氏は、自動車の設計とコンピュータについて以下のように締めくくりました。
「ハードウェアの信頼性はもう十分満足のいくレベルに達していますが、スピードは今もなお進化しています。設計者の手法よりもコンピュータのほうが同等かそれ以上のスピードになったとも言えます。しかし、今後もシミュレーションの割合は増えていくでしょうが、車体全体のデザインパッケージには、人間の感覚に頼る部分は絶対に残っていくと考えています」
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お客様情報
お客様名: 株式会社 童夢
本社所在地: 〒601-1251京都府京都市左京区八瀬花尻町198-1
URL: http://www.dome.co.jp/
企業概要: 代表取締役社長 林 みのる
全ての設計業務と車両の製造、およびレーシングカーのメンテナンスなど
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用語の説明
CAD/CAM
Computer Aided Design/Computer Aided Manufacturing;コンピュータによる設計から製造までの一貫した支援を可能にする
CAE
Computer Aided Engineering;コンピューターにより、構造解析などを支援する
CFD
Computer Fluid Dynamics;計算流体力学。空気など流体の運動をコンピュータを利用して解析する
レーシングカー開発に必要な短期で高度な設計環境を CAD/CAMだけではなくシュミレーション計算までをIntelliStationで構築
掲載日 2004年06月10日
1978年に発表したスーパースポーツカー「童夢-零」により一躍世界的に有名になった株式会社童夢(以下、童夢)は、レーシングカーの設計、レース活動のほかに、自動車メーカーのモーターショーカー、コンセプトカー、試作車のの受託開発をおこなっています。童夢では、CADシステムの中核としてIntelliStation®を導入。短期間での自動車開発や、レーシングカー・コンストラクターとしての最高峰の技術を支えています。
お客様ニーズ ソリューション 導入効果
将来の展望 お客様情報 用語の説明
製品・技術情報
お客様ニーズ
IntelliStationを使った風洞実験
短期開発のための多機能なCADシステムが必要
童夢が最初のCADシステムとしてCATIA V4を導入したのは88年。90年に、コンピュータ支援による製造システムであるCAM、92年には、CAD上で設計した製品の構造を解析するCAEを導入。以降CADシステムを年々拡充し、現在は設計の100%を3次元CADによっておこなっています。
取締役開発部長の奥明栄氏(株式会社童夢カーボンマジック代表取締役社長を兼任)は、CADの必要性について次のように説明します。
「当社の自動車開発は、非常に短い期間でおこなうことが特徴です。自動車メーカーなら、1年、2年とかかかるような作業を、その半分以下でやる。そのためには、小回りがきく小さな組織の中に、自動車メーカーとほぼ等しい開発機能が必要です。様々な作業を一貫しておこなうためのツールとして、多機能なCADシステムが必須なのです」
童夢では、当初はUNIXを主体としたシステムを使用。CATIA V4の他には、99年にソリッド型の設計ソフトを導入し、CATIAと並行して使用してきました。
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ソリューション
IntelliStationが並ぶ設計室
様々なツールを連携してオペレートできる開発環境
さらに童夢では、CAEに加えて、CFDなども、CADに深くリンクした形でオペレーションしながら設計することが必須となりました。そこで、設計と解析を同じウィンドウの中で扱うことのできるCATIA V5をIntelliStationとともに導入することとなりました。
また、IBMが信頼できるハードウェア/ソフトウェア・プラットホーム・パートナーであったことも、導入にあたってのポイントだったといえます。
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導入効果
株式会社 童夢 取締役開発部長
株式会社 童夢カーボンマジック 代表取締役社長
奥 明栄氏
設計のスピードと品質が向上
従来の方法では、CADで作成したデータをメディアに移し、CAEを専門にやっているオペレーターに解析してもらわなければなりませんでした。さらに解析したデータを戻し、それをもとに設計し直さなければならなかった。そこでは、手間と時間的なロスが発生していたのです。さらに、複数の人間がかかわることで、たとえば、設計者の意図しているところと解析者の意図しているところにずれが生じてしまうこともありました。CATIA V5とIntelliStationの導入により、それらは一気に是正されました。
また、CAEがCADと連携してできることで、設計者が悩む時間がなくなり、経験則に基づいた臨機応変な対応が可能になりました。そのことにより、開発をさらに短期間でおこなえ、品質の向上にもつながったといいます。
さらに、かつては1週間に1度はトラブルに悩まされてきたハードウェアのほうも、IntelliStationにしてからはほとんどトラブルはないそうです。
「便りのないのは良い便りということわざの通り、きわめて完璧な信頼性の元に運用されていますね」(奥氏)
CFDと風洞実験との連携、ラピッドプロトタイプによって、短期に高品質な設計が可能に
童夢の得意とする開発手法として、風洞があります。自動車用模型風洞実験施設の「風流舎」を滋賀県米原町に建造。自動車用の風洞実験施設としては国内最大規模で最新鋭の設備内容を誇っています。
この風洞実験と、IntelliStationによるCFDをリンクさせることで、さらに設計の短縮化と品質向上が図られると言います。
「風洞実験は、数やれば必ず良くなる解析なんですが、それでも見えない部分があるんです。結果は出るんですけども、過程が失われている。その過程は設計している人間が推測するのですが、三次元的な流れというのはなかなか予測しづらいんです。それにCFDを組み込みますと、その過程、現象の解明が容易になるんです。設計者は風洞の結果とCFDで見た可視化された情報を元により的確な判断ができる。そうすることによって、以前は風洞で10種類やっていたものをたとえば3種類ぐらいに絞れるようになった。早く品質のいい結果が出るようになりました」(奥氏)
また、CADのソリッド化によって、立体物をラピッドプロトタイプ(光造形)で作成できるようになったことも大きなメリットです。
「3Dで画面の中で見てましても、やはりスケール感がなかったり、モニターの中で見るといかにも完成されたような形に見えるんだけど、実際ものができてみたらここはもっと軽量化できるということが多々あります。今まで一発勝負だったものを、一度形を作ってみて眺めることによって、もう1ステップ短い時間の間に向上させることができます」(奥氏)
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将来の展望
走らずに車両の運動を解析するプログラムを構築
童夢では、現状のスタイルの中で増強をおこなっていくことに加え、今後の課題として、走らずに自動車にかかる力を求める「車両の運動解析プログラム」の構築を予定しているといいます。
奥氏は、自動車の設計とコンピュータについて以下のように締めくくりました。
「ハードウェアの信頼性はもう十分満足のいくレベルに達していますが、スピードは今もなお進化しています。設計者の手法よりもコンピュータのほうが同等かそれ以上のスピードになったとも言えます。しかし、今後もシミュレーションの割合は増えていくでしょうが、車体全体のデザインパッケージには、人間の感覚に頼る部分は絶対に残っていくと考えています」
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お客様情報
お客様名: 株式会社 童夢
本社所在地: 〒601-1251京都府京都市左京区八瀬花尻町198-1
URL: http://www.dome.co.jp/
企業概要: 代表取締役社長 林 みのる
全ての設計業務と車両の製造、およびレーシングカーのメンテナンスなど
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用語の説明
CAD/CAM
Computer Aided Design/Computer Aided Manufacturing;コンピュータによる設計から製造までの一貫した支援を可能にする
CAE
Computer Aided Engineering;コンピューターにより、構造解析などを支援する
CFD
Computer Fluid Dynamics;計算流体力学。空気など流体の運動をコンピュータを利用して解析する
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