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SCMパッケージソフト 開発勉強日記です。 SCM / MRP / 物流等々情報を集めていきます。
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改革の行方 岐路に立つOEM 第1部(2)

商社編〈2〉
2007年6月5日 (火曜日)

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永遠の課題 製品ロス防ぐ生産の効率化
 商社のアパレル製品OEM(相手先ブランドによる生産)事業にとって生産背景の整備は永遠の課題だ。とくにこの1~2年は、従来とは比較にならないくらい品質管理、生産管理の重要性が増している。
 衣料品の市場でボリュームが大きく、最も競争の激しいヤングレディース分野では短納期(QR)対応が極限まで進み、急ぐ場合には生地などの素材が中国の生産拠点にそろっていれば、2週間程度で発注から納品まで完了することも珍しくない。QR対応が進めば進むほど、顧客アパレルやSPA(製造小売業)はトレンドの見極めに時間をかけられる。売れ筋アイテムだけを小ロットで発注し、店頭在庫の減少につなげることができる。
 一般消費者のし好が多様化する中で、この傾向はますます強まっている。SPAでは期中の引きつけ発注は当たり前のものとなっている。商社は縫製工場との連携を深めて、この1~2年で顧客の要望に応える極限的なQRにほぼ対応できる体制を敷いてきた。
 しかし、ギリギリのQR対応であればあるほど不良品の発生や、納期遅れのリスクは高まる。実際、納期遅れを回避するために、船での輸送を航空輸送に変えて利益が損なわれる事態も起きる。生産コストの上昇が続くなかで、このような製品ロスが、OEM事業の収益悪化の大きな要因となっている。
 昨年から今年にかけて多くの商社が中国生産拠点での品質管理、生産管理を強化し、従来から一段上の水準に引き上げようと努力している。田村駒は昨年からの中期経営計画で「製品不良を未然に防ぐ」ことを目標に掲げて品質管理室を強化した。20人体制で常時技術者が中国の協力工場を巡回して指導に当たり、2007年3月期は営業利益を2ケタ%伸ばすなど主力のOEM事業の収益改善に大きく貢献した。
 新興産業は素材メーカーのノウハウを取り入れた。昨年から中国の協力工場の品質管理や生産管理、工場運営に親会社の「東洋紡基準」を導入、1年を経て個々の事業レベルでは不良品の減少など着実に成果が上がった。
 上海周辺や青島周辺など中国沿海部では経済の発展とともに、繊維業界での工場労働者の確保が困難になりつつあり、従業員の定着率が下がっている。普通に長く続けているだけでは技術水準などを維持・向上させることはできない。絶えずプロの目で生産拠点をチェックし、製品ロスを未然に防ぐ品質管理、生産管理の水準向上を続けることが、収益の改善には不可欠だ。
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