SCMパッケージソフト 開発勉強日記です。
SCM / MRP / 物流等々情報を集めていきます。
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日立情報システムズ、流通・物流ソリューション分野に本格参入
著者: japan.internet.com編集部 プリンター用 記事を転送
▼2007年5月11日 17:30 付の記事
□国内internet.com発の記事
日立情報システムズは、2007年5月11日、WMS(物流センター管理システム)の分野で業界トップクラスのシェアを持つ株式会社フレームワークスとの業務提携により、流通・物流ソリューションの分野を強化した、と発表した。
両社は、「ERP、WMS、SCM、RFID などを活用したシステム構築」「データセンター、ネットワーク/セキュリティ等のシステム運用」「東アジア向けグローバル展開」の分野で提携し、営業及び SI を共同で行う。
これにより同社は、「SAP ERP」や「TENSUITE(テンスイート)」などの ERP パッケージと、フレームワークスの WMS パッケージ「iWMS シリーズ」との連携ソリューションを、電機・電子、自動車関連、化学など流通・物流を伴う業種に向けて拡販し、事業の拡大を目指す。
大規模企業には「SAP ERP」を、中堅・中小規模企業には「TENSUITE」または「SAP Business One」を「iWMS シリーズ」と連携させ、海外生産(東アジア)から貿易、日本国内へのデリバリーまでをトータルサポートする流通・物流ソリューションを幅広く展開する。
また、日系企業の進出により物流・倉庫管理ニーズが拡大している東アジア(中国、韓国など)への拡販も図り、グローバル展開についても強化する。
なお、中国市場では、同社が昨年出資した上海 Covics 社を通じて現地での SI、サポートを行う。
同社では、今回の業務提携により、両社の得意分野を活かしてサービスの補完・相互拡大を図りつつ ERP 事業拡大を加速させ、2010年度(2011年3月)までに累計35億円、流通・物流分野のシェア30%を目指す、としている。
著者: japan.internet.com編集部 プリンター用 記事を転送
▼2007年5月11日 17:30 付の記事
□国内internet.com発の記事
日立情報システムズは、2007年5月11日、WMS(物流センター管理システム)の分野で業界トップクラスのシェアを持つ株式会社フレームワークスとの業務提携により、流通・物流ソリューションの分野を強化した、と発表した。
両社は、「ERP、WMS、SCM、RFID などを活用したシステム構築」「データセンター、ネットワーク/セキュリティ等のシステム運用」「東アジア向けグローバル展開」の分野で提携し、営業及び SI を共同で行う。
これにより同社は、「SAP ERP」や「TENSUITE(テンスイート)」などの ERP パッケージと、フレームワークスの WMS パッケージ「iWMS シリーズ」との連携ソリューションを、電機・電子、自動車関連、化学など流通・物流を伴う業種に向けて拡販し、事業の拡大を目指す。
大規模企業には「SAP ERP」を、中堅・中小規模企業には「TENSUITE」または「SAP Business One」を「iWMS シリーズ」と連携させ、海外生産(東アジア)から貿易、日本国内へのデリバリーまでをトータルサポートする流通・物流ソリューションを幅広く展開する。
また、日系企業の進出により物流・倉庫管理ニーズが拡大している東アジア(中国、韓国など)への拡販も図り、グローバル展開についても強化する。
なお、中国市場では、同社が昨年出資した上海 Covics 社を通じて現地での SI、サポートを行う。
同社では、今回の業務提携により、両社の得意分野を活かしてサービスの補完・相互拡大を図りつつ ERP 事業拡大を加速させ、2010年度(2011年3月)までに累計35億円、流通・物流分野のシェア30%を目指す、としている。
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RFIDで家電のライフサイクル管理を
家電電子タグコンソーシアム
柏木 恵子
2007年5月14日
まだまだ詰めるべき運用面の課題が多い
――コンソーシアムで検討しているそのほかの課題はありますか
紀伊 まず、電子タグを張る対象です。すべての家電製品に電子タグを張ることはできないと思っています。デジタル家電や白物家電はともかく、蛍光灯や電池などは今後もバーコードで十分でしょう。また、トースターやドライヤーといった、壊れても修理するか買い替えるか悩むような製品も細かい履歴管理が必要にならないでしょう。在庫管理にしか使わないようであれば、高価な電子タグは張れません。何にどのような電子タグを張るかをはっきりさせていく必要があります。
もう1つは、電子タグを張ったり管理したりするのは誰かという課題です。電子タグにはライフサイクル管理と物流管理の2つの使い方があります。製品を構成するパーツや製品そのものに電子タグを張るのはライフサイクル管理のためですから、それらはメーカーが張るものになるでしょう。
しかし、製品の箱といった個品レベル、箱を1ダース単位などにした梱包レベル、あるいは製品を台車やパレットに載せたときはどうするのか。輸送用のパレットやコンテナには物流業者が電子タグを張ると思いますが、それ以外ではどうするのかといった議論が尽くされていません。
ライフサイクル管理実現のための管理対象の定義
さらに、店舗の形態によっては電子タグ付きで納品される商品が家電だけとは限りません。家電量販店では、家電以外にも書籍やCD/DVDといった商品を取り扱うことがあります。それぞれで電子タグ運用のルールが異なっていたら、店舗側の作業は大変になることが容易に想像できます。
モノを運ぶ途中の入出荷検品や在庫管理のための電子タグの仕様やコードがバラバラになってしまったら効率が下がります。そのように考えると、家電メーカーだけでなく物流業者も含めて考えた方が良いと思います。
このほかには、電子タグの読み書きが発生する場面にはどのようなものがあるのか、電子タグに入れるデータとサーバで持つべきデータは何なのかを洗い出す作業も必要になります。
また、データそのものの定義も必要になります。例えば、「製造年月日」とは組み立て上がったときなのか、それとも工場から出荷されたときなのか。「販売年月日」は店舗で会計をしたときなのか、家に配送されてきて設置されたときなのか。
このように、検討すべき課題はいろいろありますが、それらを一つずつ丁寧にクリアしていく必要があります。課題が山積しており、なかなか普及までたどりつけないのではというご指摘もいただきますが、これは検討が具体的になればなるほど、実際の経済活動で電子タグを使うために必要な検討事項が明らかになってきているからだと認識しております。
家電へのRFID利用に関する今後の展望
――2007年2月に実施した実証実験のレポートはいつごろまとまりますか
紀伊 おそらく6月ごろには発表されるでしょう。すでに実験の結果はまとまっていて、具体的な数字が出せます。しかし、結果だけ出してもあまり意味がありません。現場レベルでは「良い話だね」となっても、それだけでは企業として、あるいは業界として進んでいくかといえば、決してそうならない。投資対効果はどうだというところから、業界としての方向性を明確に訴え掛けないといけないと思っています。
――2007年度はどのような取り組みを考えていますか
紀伊 すでに、2006年度から製品安全管理における電子タグ利活用の調査・研究が始まっています。製品ライフサイクル管理の中で製品安全に特化して、どうやったらうまくいくのか、データをどうするのか、どうやって製品に組み込むのかといった研究です。やはり重要なのが、消費者メリットをどのようにPRするのかです。プライバシーの話でもありましたが、これが重要で難しい。そのほか、ガイドラインの改訂にも取り組んでいます。これは、秋ごろに出せるでしょう。
電子タグはグローバルで広まりつつあります。日米欧アジアで異なる体系の電子タグを使って家電のライフサイクル管理が行われるようになると、困ったことになることが目に見えています。いまは大変ですが、共通のルールを策定して、統一的に管理できるようにしておけば、その先は明るい未来になるでしょうね。
家電電子タグコンソーシアム
柏木 恵子
2007年5月14日
まだまだ詰めるべき運用面の課題が多い
――コンソーシアムで検討しているそのほかの課題はありますか
紀伊 まず、電子タグを張る対象です。すべての家電製品に電子タグを張ることはできないと思っています。デジタル家電や白物家電はともかく、蛍光灯や電池などは今後もバーコードで十分でしょう。また、トースターやドライヤーといった、壊れても修理するか買い替えるか悩むような製品も細かい履歴管理が必要にならないでしょう。在庫管理にしか使わないようであれば、高価な電子タグは張れません。何にどのような電子タグを張るかをはっきりさせていく必要があります。
もう1つは、電子タグを張ったり管理したりするのは誰かという課題です。電子タグにはライフサイクル管理と物流管理の2つの使い方があります。製品を構成するパーツや製品そのものに電子タグを張るのはライフサイクル管理のためですから、それらはメーカーが張るものになるでしょう。
しかし、製品の箱といった個品レベル、箱を1ダース単位などにした梱包レベル、あるいは製品を台車やパレットに載せたときはどうするのか。輸送用のパレットやコンテナには物流業者が電子タグを張ると思いますが、それ以外ではどうするのかといった議論が尽くされていません。
ライフサイクル管理実現のための管理対象の定義
さらに、店舗の形態によっては電子タグ付きで納品される商品が家電だけとは限りません。家電量販店では、家電以外にも書籍やCD/DVDといった商品を取り扱うことがあります。それぞれで電子タグ運用のルールが異なっていたら、店舗側の作業は大変になることが容易に想像できます。
モノを運ぶ途中の入出荷検品や在庫管理のための電子タグの仕様やコードがバラバラになってしまったら効率が下がります。そのように考えると、家電メーカーだけでなく物流業者も含めて考えた方が良いと思います。
このほかには、電子タグの読み書きが発生する場面にはどのようなものがあるのか、電子タグに入れるデータとサーバで持つべきデータは何なのかを洗い出す作業も必要になります。
また、データそのものの定義も必要になります。例えば、「製造年月日」とは組み立て上がったときなのか、それとも工場から出荷されたときなのか。「販売年月日」は店舗で会計をしたときなのか、家に配送されてきて設置されたときなのか。
このように、検討すべき課題はいろいろありますが、それらを一つずつ丁寧にクリアしていく必要があります。課題が山積しており、なかなか普及までたどりつけないのではというご指摘もいただきますが、これは検討が具体的になればなるほど、実際の経済活動で電子タグを使うために必要な検討事項が明らかになってきているからだと認識しております。
家電へのRFID利用に関する今後の展望
――2007年2月に実施した実証実験のレポートはいつごろまとまりますか
紀伊 おそらく6月ごろには発表されるでしょう。すでに実験の結果はまとまっていて、具体的な数字が出せます。しかし、結果だけ出してもあまり意味がありません。現場レベルでは「良い話だね」となっても、それだけでは企業として、あるいは業界として進んでいくかといえば、決してそうならない。投資対効果はどうだというところから、業界としての方向性を明確に訴え掛けないといけないと思っています。
――2007年度はどのような取り組みを考えていますか
紀伊 すでに、2006年度から製品安全管理における電子タグ利活用の調査・研究が始まっています。製品ライフサイクル管理の中で製品安全に特化して、どうやったらうまくいくのか、データをどうするのか、どうやって製品に組み込むのかといった研究です。やはり重要なのが、消費者メリットをどのようにPRするのかです。プライバシーの話でもありましたが、これが重要で難しい。そのほか、ガイドラインの改訂にも取り組んでいます。これは、秋ごろに出せるでしょう。
電子タグはグローバルで広まりつつあります。日米欧アジアで異なる体系の電子タグを使って家電のライフサイクル管理が行われるようになると、困ったことになることが目に見えています。いまは大変ですが、共通のルールを策定して、統一的に管理できるようにしておけば、その先は明るい未来になるでしょうね。
RFIDで家電のライフサイクル管理を
家電電子タグコンソーシアム
柏木 恵子
2007年5月14日
ライフサイクル管理の概念を国際標準に提案
紀伊 コンソーシアムのもう1つの役割目的に国際標準化への取り組みがあります。ガイドラインでルールを作っても、それが日本の家電メーカーだけのローカルルールでは意味がないわけです。日本の量販店との連携はもちろんですが、家電メーカーはグローバルでビジネスをしているので、国際標準でないとあまり意味がありません。
電子タグの世界の国際標準には、メーカー主体のISOとユーザー主体のEPCglobalの活動があります。ISOについては、日本の窓口であるJEITAを通して提案しています。EPCglobalは日用雑貨におけるサプライチェーンでの電子タグ利用が中心の活動でしたので、製品ライフサイクル管理のような概念はありませんでした。そこで、日本の家電メーカーが考えているような電子タグの使い方を標準として盛り込んでほしいという提案をしています。
EPCglobalの中にいろいろなアクショングループがありますが、その中で家電のグループを作るという動きがあります。CEDG(コンシューマ・エレクトロニクス・ディスカッション・グループ)が2006年10月に東京で立ち上がって、12月にソウルで会合を行いました。次回は、2007年5月にオーストリアで予定されていて、どのような活動内容になるのかがほぼ固まり、10月に香港で予定されている会合がアクショングループとしての第1回の活動になるでしょう。
そこでは日本のコンソーシアムメンバーを中心に、欧州やアジアのサプライヤやリテーラが参加し、どのような要求仕様を策定すべきかを話し合うことになるでしょう。
ウォルマートの考え方と何が違うかというと、ウォルマートはメーカーに対して入荷検品や在庫管理のための電子タグを外側の箱に張ってほしいといっていますが、家電業界は基本的には製品本体に電子タグを張って、それを保守や修理に使っていく、つまりライフサイクル全体で利用することを考えている点です。概念がちょっと違うわけですね。
――メーカーが製品に電子タグを張るようになったら、物流で使っている電子タグはやめて、統一しようという動きなのでしょうか
紀伊 そこはまだ見えていないですね。製品本体に張って、果たして本当に物流現場で読めるのかどうかというところが問題になっています。
実際の箱には、電源コードやリモコンといった付属品が同梱されています。そういうものと電子タグが重なると読めない。すると、製品に電子タグを張る位置と同梱物をどこに入れるかといった梱包の仕方を、全部検討する必要があります。
これは、数年かかると思うんです。だから、短期的には製品と箱と別々の電子タグで、それが5年10年運用していくうちに、2つあると面倒だから張り方や同梱物の位置まで決めていこうとなるのか、あるいはやはり難しいから2枚でいこうとなるのか予測はつきません。
――今年2月にコンソーシアムが行った実証実験では保証書に電子タグを張っていましたね
紀伊 保証書に電子タグを張ったのは実験のための暫定的なもので、基本的には製品に張ります。ただ、製品に張るとしても大きく2つの議論があります。製品本体の表面に張るのか、もしくは基板に組み込んでしまうのか。
それぞれ良い面と悪い面があって、外に張ればどこに電子タグがあるのか一目瞭然なので分かりやすいけれど、壊されたりはがされたりしやすい。逆に、製造工程の一環として基板などの製品に組み込むならば、製造後に張る場合と比べて余計なコストを削減できるかもしれないが、製品の外からではタグがどこに張られているのかわからないため読み取りが難しくなるかもしれない。
さらに、デジタルカメラのような小さなものの場合、金属の塊なのに本当に基板に組み込んで読めるのかという話になります。電子タグの張り方は、製品によって変わるかもしれません。
【関連記事】
近未来の家電売り場を探る―RFIDでライフサイクル管理
――海外の家電メーカーで同じようなことを検討されている例はありますか
紀伊 いや、ないと思いますね。ウォルマートがやっているのはメーカーから店舗までの物流での利用であり、われわれのように業界単位で製品ライフサイクル管理に使うというのは世界初だと思います。シャンプーとか食品みたいなものはウォルマートのモデルでいいけれど、飛行機や自動車、家電といった業界は、リサイクルも含めたライフサイクル全体管理になるはずです。その先鞭を、家電業界が付けるつもりです。
電子タグのメリットをどうPRするかが課題
――電子タグの利用に対して、プライバシー面を気にする人がいます。どのように考えていますか
紀伊 電子タグ利用のプライバシー面の懸念は、家電だけでなく書籍などほかの分野での利用でも同様に心配される点ですね。しかし、個人的には家電での電子タグ利用によるプライバシー問題はほとんどないだろうと思います。
例えば、泥棒が家の外からリーダを向けて、特定のメーカーの家電製品が多い家を狙うかというと、そんなことは考えられない。デジタルカメラや携帯電話、iPodなどの持ち歩くアイテムに対しても、誰が何を持っているか分かったから何だというか、そもそも見えているわけです。例えば、書籍なら読み取られることで思想が分かるということもあるでしょうが、家電では実質的な害はないでしょう。
――「電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン」では、消費者が電子タグを外すという選択ができることが望ましいとなっています。しかし、それでは家電のライフサイクル管理は成り立たなくなると思いますが、いかがですか
紀伊 ガイドラインの「第4」には確かにそう書いてありますが、「第5」にはリサイクルなどで使われる場合など、電子タグをオフにすることが社会的利益と相反する場合は、消費者に情報を提供して、メリットが損なわれることを伝える努力をしなさいとされています。大多数の人はそういう目的だったら是認すると思います。
もしかしたら、店頭で「この製品には電子タグが付いていて、保守・修理・リサイクルに使われます。電子タグ内のデータには、名前や住所は入れませんが、製品の製造年月日や販売年月日、修理の履歴などが入れられる可能性があります。よろしいですか」といった書面にサインしてもらうことが必要になるかもしれません。
【関連リンク】
電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン(PDF)
紀伊 消費者に対して、電子タグのメリットをアピールしていくことも重要だと思います。ただし、「家電のライフサイクル管理」といわれても、消費者にはなかなかピンとこない。メーカーにとっては、例えば保守やリサイクルに利用できれば確かに便利になるでしょう。量販店にとっても、在庫管理などが効率化できれば、魅力的かもしれません。しかし、消費者が実際にそのメリットを享受するとなると、なかなかイメージがわきにくいのです。
消費者のメリットとしては、例えば故障した際の修理期間の短縮や、説明書や保証書を紛失した場合の代替としての利用、購入した製品が正規の製品かどうかの確認などがあり得ると思います。今後は、メーカーや小売だけではなく、消費者への啓発活動も重要だと思います。
家電電子タグコンソーシアム
柏木 恵子
2007年5月14日
ライフサイクル管理の概念を国際標準に提案
紀伊 コンソーシアムのもう1つの役割目的に国際標準化への取り組みがあります。ガイドラインでルールを作っても、それが日本の家電メーカーだけのローカルルールでは意味がないわけです。日本の量販店との連携はもちろんですが、家電メーカーはグローバルでビジネスをしているので、国際標準でないとあまり意味がありません。
電子タグの世界の国際標準には、メーカー主体のISOとユーザー主体のEPCglobalの活動があります。ISOについては、日本の窓口であるJEITAを通して提案しています。EPCglobalは日用雑貨におけるサプライチェーンでの電子タグ利用が中心の活動でしたので、製品ライフサイクル管理のような概念はありませんでした。そこで、日本の家電メーカーが考えているような電子タグの使い方を標準として盛り込んでほしいという提案をしています。
EPCglobalの中にいろいろなアクショングループがありますが、その中で家電のグループを作るという動きがあります。CEDG(コンシューマ・エレクトロニクス・ディスカッション・グループ)が2006年10月に東京で立ち上がって、12月にソウルで会合を行いました。次回は、2007年5月にオーストリアで予定されていて、どのような活動内容になるのかがほぼ固まり、10月に香港で予定されている会合がアクショングループとしての第1回の活動になるでしょう。
そこでは日本のコンソーシアムメンバーを中心に、欧州やアジアのサプライヤやリテーラが参加し、どのような要求仕様を策定すべきかを話し合うことになるでしょう。
ウォルマートの考え方と何が違うかというと、ウォルマートはメーカーに対して入荷検品や在庫管理のための電子タグを外側の箱に張ってほしいといっていますが、家電業界は基本的には製品本体に電子タグを張って、それを保守や修理に使っていく、つまりライフサイクル全体で利用することを考えている点です。概念がちょっと違うわけですね。
――メーカーが製品に電子タグを張るようになったら、物流で使っている電子タグはやめて、統一しようという動きなのでしょうか
紀伊 そこはまだ見えていないですね。製品本体に張って、果たして本当に物流現場で読めるのかどうかというところが問題になっています。
実際の箱には、電源コードやリモコンといった付属品が同梱されています。そういうものと電子タグが重なると読めない。すると、製品に電子タグを張る位置と同梱物をどこに入れるかといった梱包の仕方を、全部検討する必要があります。
これは、数年かかると思うんです。だから、短期的には製品と箱と別々の電子タグで、それが5年10年運用していくうちに、2つあると面倒だから張り方や同梱物の位置まで決めていこうとなるのか、あるいはやはり難しいから2枚でいこうとなるのか予測はつきません。
――今年2月にコンソーシアムが行った実証実験では保証書に電子タグを張っていましたね
紀伊 保証書に電子タグを張ったのは実験のための暫定的なもので、基本的には製品に張ります。ただ、製品に張るとしても大きく2つの議論があります。製品本体の表面に張るのか、もしくは基板に組み込んでしまうのか。
それぞれ良い面と悪い面があって、外に張ればどこに電子タグがあるのか一目瞭然なので分かりやすいけれど、壊されたりはがされたりしやすい。逆に、製造工程の一環として基板などの製品に組み込むならば、製造後に張る場合と比べて余計なコストを削減できるかもしれないが、製品の外からではタグがどこに張られているのかわからないため読み取りが難しくなるかもしれない。
さらに、デジタルカメラのような小さなものの場合、金属の塊なのに本当に基板に組み込んで読めるのかという話になります。電子タグの張り方は、製品によって変わるかもしれません。
【関連記事】
近未来の家電売り場を探る―RFIDでライフサイクル管理
――海外の家電メーカーで同じようなことを検討されている例はありますか
紀伊 いや、ないと思いますね。ウォルマートがやっているのはメーカーから店舗までの物流での利用であり、われわれのように業界単位で製品ライフサイクル管理に使うというのは世界初だと思います。シャンプーとか食品みたいなものはウォルマートのモデルでいいけれど、飛行機や自動車、家電といった業界は、リサイクルも含めたライフサイクル全体管理になるはずです。その先鞭を、家電業界が付けるつもりです。
電子タグのメリットをどうPRするかが課題
――電子タグの利用に対して、プライバシー面を気にする人がいます。どのように考えていますか
紀伊 電子タグ利用のプライバシー面の懸念は、家電だけでなく書籍などほかの分野での利用でも同様に心配される点ですね。しかし、個人的には家電での電子タグ利用によるプライバシー問題はほとんどないだろうと思います。
例えば、泥棒が家の外からリーダを向けて、特定のメーカーの家電製品が多い家を狙うかというと、そんなことは考えられない。デジタルカメラや携帯電話、iPodなどの持ち歩くアイテムに対しても、誰が何を持っているか分かったから何だというか、そもそも見えているわけです。例えば、書籍なら読み取られることで思想が分かるということもあるでしょうが、家電では実質的な害はないでしょう。
――「電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン」では、消費者が電子タグを外すという選択ができることが望ましいとなっています。しかし、それでは家電のライフサイクル管理は成り立たなくなると思いますが、いかがですか
紀伊 ガイドラインの「第4」には確かにそう書いてありますが、「第5」にはリサイクルなどで使われる場合など、電子タグをオフにすることが社会的利益と相反する場合は、消費者に情報を提供して、メリットが損なわれることを伝える努力をしなさいとされています。大多数の人はそういう目的だったら是認すると思います。
もしかしたら、店頭で「この製品には電子タグが付いていて、保守・修理・リサイクルに使われます。電子タグ内のデータには、名前や住所は入れませんが、製品の製造年月日や販売年月日、修理の履歴などが入れられる可能性があります。よろしいですか」といった書面にサインしてもらうことが必要になるかもしれません。
【関連リンク】
電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン(PDF)
紀伊 消費者に対して、電子タグのメリットをアピールしていくことも重要だと思います。ただし、「家電のライフサイクル管理」といわれても、消費者にはなかなかピンとこない。メーカーにとっては、例えば保守やリサイクルに利用できれば確かに便利になるでしょう。量販店にとっても、在庫管理などが効率化できれば、魅力的かもしれません。しかし、消費者が実際にそのメリットを享受するとなると、なかなかイメージがわきにくいのです。
消費者のメリットとしては、例えば故障した際の修理期間の短縮や、説明書や保証書を紛失した場合の代替としての利用、購入した製品が正規の製品かどうかの確認などがあり得ると思います。今後は、メーカーや小売だけではなく、消費者への啓発活動も重要だと思います。